休日の楽しみはとんぼ玉を作ること。
私の休日の趣味はとんぼ玉を作ること。とんぼ玉とはいわゆるガラスビーズである。ガラス棒をバーナーで溶かして、整形する。バーナーワークと呼ばれる。火を使うのでそれなりに神経を使う。ガラスは液体と言われており、溶けるガラスを見ていると飽きない。最近では茄子の箸置きを作ることに精を出していた。帯留めなんかも作ってみた。大好きなガラス作家、藤田喬平ぽいものを作ろうとしてみたりするくらいには楽しめている。
ガラス作家 藤田喬平
藤田喬平のガラス作品が好きで、ヤフオクで何点か買った。本物か偽物か、本当に藤田喬平のものかはわからないが、難あり作品や共箱のないものを手に入れた。藤田喬平は昭和の終わりごろに活躍したガラス作家で、代表作は「藤田のドリームボックス」と呼ばれる飾箱である。琳派の雰囲気を再現された作品で海外の評価が高い。特に私は「藤田のカンナ」と呼ばれるベネチアで作られた作品を好んでいる。これが精密に作られるのは大変な手間と技術が必要というのが、ガラスをやっているとわかる。ヴェネチアの職人の技と藤田のこだわりが感じられる。
ベネチアンガラス
ベネチアンガラスでも、特にミルフィオリをフュージングしたものを見ると心が躍る。ガラス棒を練って、金太郎飴のようにパーツを作る。それが一つの花となり、集めて、炉で溶かす。ミルフィオリの皿が出来上がる。ミルフィオリとは、千の花という意味である。ミルフィオリで有名な工房はモレッティ。ガラス工房で有名なムラーノ島で作られている。ベネチアンガラスはムラノガラスと呼ばれている。
モレッティのトレードビーズ
大航海時代を経て、世界的に貿易が盛んになるとイタリア、ムラノではガラス工芸、ガラス製作がまちの主力となる。ムラーノガラス、すなわちベネチアンガラスと呼ばれるものである。ガラス工房では、のちにトレードビーズというものが作られるようになる。このトレードビーズ、一体何とトレードしたのか。人である。美しく、細やかで色鮮やかなビーズはアフリカの富裕層を魅了した。このビーズはヨーロッパに奴隷を運ぶために交換されたビーズである。アフリカではこのトレードビーズが今でもたくさん残されている。それは現地でも模倣し作成された。さらに、トレードビーズは人気はアジアに広まり、近代ではインドや中国などでも模倣して作られた。模倣されたものであっても、時代が経つと歴史的な遺産となる。
ベネチアで作られたビーズもイスラムの影響
ベネチアで作られたビーズも、イスラムの影響を受けて作られたものである。私の座右の銘は「人生はペルシャ絨毯のごとく」である。モザイクは時間をかけさまざまな色をおりなしていく。価値のあるものなのか、以前勤めていた会社のペルシア人からもらった絨毯が一枚家の中で敷かれている。模倣したものなのか、それとも伝統なのか。古いものなのか、新しいものなのか。まあ、新しい物もそのうち古いものになるんだけどね。
とんぼ玉、生徒作品展に出展します!
期間 11月2日(水)から11月14日(月)
場所 きなりがらす京橋店 定休日(火・金)
茄子の箸置きとか、何作品か、値札をつけて出してしまいました。強気の値段にしたつもりが、安い金額みたいで。まあ、まだ勉強中ですから。(500円とか1000円)くらい。ぜひお越しください。
↓案内状(私の作品は載せてません。)